左メニューから「その他」-「スクリプトコンバーター」を選択してください。
スクリプトコンバーターの画面が開きます。
続いて、変換するテキストファイルを用意します。
今回は以下のような内容のテキストで試してみたいと思います。
吾輩わがはいは猫である。
名前はまだ無い。
;ここはコメントです。
どこで生れたかとんと見当けんとうがつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。
ファイル選択から、上記のテキストファイルを選択してください。
ティラノスタジオのコンバーターは、ルールを定義して、条件に当てはまった場合のみ、テキストの変換を行う処理を定義できます。
ちょっと説明が難しいのですが、実際に触ってみればすぐに理解できると思います。
それでは早速、ルールを定義してみましょう。
最初に、文章の最後に改行タグ [r]を挿入するルールを作ってみます。
まず「追加」ボタンを押して、ルール名を改行として保存してください。
発動条件を設定します。
スクリプトコンバーターでは、1行ずつ、精査しながら変換していきます。
今回は、文章の途中に改行を入れたいので、「位置指定あり」にチェックを入れて
「文頭」「文中」にチェックを入れます。
続いて、実行する処理の部分で「行末に挿入」を選択して挿入する文字列 :に「[r]」を入力します。
最後に「変換実行」を押してください。
これで実行してみます。次のような結果になりました。
最後に [r]タグが挿入されているのが確認できました。
最初の設定で「文頭」「文中」「文末」という位置指定があったと思うのですが、これは次のような意味です。
吾輩わがはいは猫である。(文頭)
名前はまだ無い。(文末)
;ここはコメントです。(文頭)
どこで生れたかとんと見当けんとうがつかぬ。(文中)
何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。(文中)
吾輩はここで始めて人間というものを見た。(文末)
新しく始まる行が「文頭」
次に文がない行が「文末」
文頭と文末の間が「文中」です
つまり、先程のルールは「文頭」と「文中」に当たる行の最後に[r]を挿入する。という意味になります。
続いて、ノベルゲームでよくある「文末」にクリックまちを挿入するルールを作ってみましょう。
変換実行すると文末に[p]が挿入されました。
変換できましたね。
*ちなみに1行だけの文は「文末」に分類されます。
続いて、ここはコメントです。という行。
;ここはコメントです。
ここにもタグが挿入されていますが、この行はそのままにしてほしいですよね。
そのためのコメント行の設定を追加してみましょう。
変換を実行してみましょう。
あれ?変換されてしまってますね。。。
これはルールが上から順番に実行されているからです。
矢印を押して優先度を上げてください。
一番上に、移動することで一番最初にこのルールが審査されます。
発動した場合、コレ以降のルールは適応しない。にチェックが入っているので、コレ以下のルールは審査されません。
変換実行します。
コメント部分がそのまま残りました。成功です。
このように、いろいろなルールを組み合わせることで、効率の良い変換ルールを組み上げることができるでしょう。
最後に、自動的にタグをつくる例を紹介してみます。例えば、キャラクターの表情を変更する表現をしたい場合
表情:あかね:笑顔
という記述を
[chara_mod name="あかね" face="笑顔"]
に変換する方法を紹介します。
このルールの新しいところは、実行する処理に「分割」を使用している点です。
この「分割」は区切り文字で区切った値を、置換後にはめ込むことができます。
今回の場合「表情:あかね:笑顔」という表記は
${1} = 表情
${2} = あかね
${3} = 笑顔
という形に分解されて、置換のところで
[chara_mod name="${2}" face="${3}"]
これを変換すると最終的に出力されるのは
[chara_mod name="あかね" face="笑顔"]
となるわけです。
使いやすいルールができたら、ぜひ共有してみてください。
左下の「インポート」「エクスポート」ボタンを押すことで、ルールをまるごと移植して使うこともできます。
ルールファイルは配布自由です。